結膜炎について
結膜炎とは
結膜（白目の表面の部分とまぶたの裏側の部分）に炎症を起こすことを結膜炎と呼びます。
症状
- 充血
- めやに
- かゆみ
- ごろごろする
- 涙が出る など
結膜炎の種類
ウイルス性結膜炎
ウイルス感染で起こる結膜炎です。
ウイルス性結膜炎では二次感染予防や炎症を抑える治療を行います。
人にうつりやすい『はやり目』と呼ばれるものには、流行性角結膜炎（アデノウイルス）、咽頭結膜熱（アデノウイルス）、急性出血性結膜炎（エンテロウイルス、コクサッキーウイルス）の3つがあり、強い炎症を起こし治癒に時間がかかる場合があります。
単純ヘルペスウイルスや水痘・帯状疱疹ウイルスによる結膜炎は人にうつることはまれで、抗ウイルス薬があるため眼軟膏や内服薬を使用します。
細菌性結膜炎
細菌感染で起こる結膜炎です。
感染力の弱い細菌による結膜炎がほとんどで、抗菌薬点眼を使用し治療を行います。
高齢者では慢性化することもあります。
クラミジア・淋菌による結膜炎
新生児は母体からの経産道感染、成人は性感染症が原因となります。
膿のようなめやにがでたり、激しい炎症を起こします。
特に淋菌感染は角膜に穴があいたり、眼内炎を起こし失明にいたる可能性もある結膜炎です。
原因菌に応じて抗菌薬の点眼や眼軟膏を選択し、抗炎症点眼を使用することもあります。
眼科での治療だけでなく、全身治療も必要になるため泌尿器科などへの受診が必要です。
アレルギー性結膜炎
花粉やハウスダストなどアレルギーの要因があり、かゆみ・ごろごろ・白目がぶよぶよしたりする結膜炎です。
抗アレルギー薬点眼や抗炎症点眼を使用して治療を行います。
季節性アレルギー性結膜炎
春や秋だけなど季節性で起こる、いわゆる花粉症に伴う結膜炎です。
通年性アレルギー性結膜炎
季節や気候の変化により１年を通じて症状がある結膜炎です。
ダニやハウスダストが原因であることが多いです。
アトピー性角結膜炎
アトピー性皮膚炎があると、通年で慢性的に結膜炎が起こすことがあります。
春季カタル
幼少期の男の子に多い重症のアレルギー性結膜炎です。
まぶたの裏に大きくぶつぶつした所見がみられます。
ハウスダストやダニが原因となることが多く、典型的には春になるたびに再発し、
秋や冬に症状が治まることが多く、成人になるにつれて症状は出なくなります。
巨大乳頭結膜炎
コンタクトレンズや異物による刺激による結膜炎です。
コンタクトレンズがずれやすくなる、ごろごろするなどの症状があります。
